愛犬の口の匂いが気になったり、歯に黄色い汚れが付着しているのを見つけたことはありませんか?それは歯石のサインかもしれません。犬の歯石は人間以上に早く形成され、放置すると歯周病だけでなく、心臓や腎臓などの全身の健康にも深刻な影響を与える可能性があります。しかし、いつ歯石取りを受けるべきか、どのような流れで行われるのかなど、多くの飼い主さんが疑問や不安を抱えているのも事実です。このブログでは、犬の歯石取りに関する基礎知識から、動物病院での具体的な処置内容、そして自宅でのアフターケアまで、愛犬の口腔健康を守るために知っておくべき情報を詳しく解説します。大切な家族である愛犬が健康で快適な生活を送れるよう、正しい知識を身につけましょう。
1. 犬の歯石取りは本当に必要?放置するとどうなるの?

愛犬の健康を守るためには、犬の歯石取りが必要です。歯石は歯垢が石灰化して形成されるものであり、そのまま放置すると様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
歯石を放置するリスク
放置された歯石は、以下のようなリスクを伴います:
歯周病の進行: 歯石がある場合、歯周病のリスクが格段に高まります。歯周病は、歯茎の炎症から進行し、最終的には歯を失う原因にもなります。
全身への影響: 歯周病は心臓病や肝疾患、腎疾患など、他の病気にも影響を及ぼすことがあります。特に、口腔内の感染が全身に広がることで、深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
痛みや不快感: 歯石が付着していると、愛犬は口の中で痛みを感じたり、食事を取りづらくなったりすることがあります。このような口腔内の問題が進行すると、愛犬の生活の質が低下します。
歯石の形成メカニズム
犬は人間に比べて歯石が付きやすい生理的特性を持っています。特に、犬の口腔内はアルカリ性であり、歯垢が石灰化するのに必要な時間がわずか数日と非常に短いことが特徴です。このため、定期的な歯石取りが不可欠です。
- 歯垢の形成: 食事の後6〜8時間ほどで歯垢が形成されます。
- 歯石化の進行: たった数日で歯垢は歯石に変化し、除去が困難になります。
早期対応の重要性
愛犬の健康を守るためには、早期の歯石除去が重要です。以下は、早めに対処することで得られるメリットです:
健康リスクの軽減: 定期的な歯石取りによって、歯周病や他の病気のリスクを低減できます。
食欲や活動性の向上: 健康な歯と口腔内を維持することで、愛犬は快適に食事を楽しむことができ、活発に過ごすことができます。
愛犬の健康を守るためには、歯石取りは避けて通れない必要なケアです。飼い主として、定期的なチェックを行い、必要に応じて専門家による処置を受けることを心がけましょう。
2. 愛犬に歯石取りが必要なタイミングと見極め方

愛犬の健康を守るためには、歯石除去のタイミングを見極めることが非常に重要です。早めの対処が、後々発生する可能性のある口腔内の問題を防ぐのに役立ちます。ここでは、愛犬に歯石取りが必要なタイミングやその見極め方について詳しく解説します。
歯石の形成と健康への影響
犬の歯石は、歯垢が硬化して形成されるもので、一度できてしまうと自宅でのブラッシングなどでは除去できません。歯石が溜まると、以下のような健康問題が引き起こされる可能性があります:
- 歯周病の進行: 歯石があることで歯周病菌が繁殖し、歯周病が悪化。
- 口臭の発生: 食べ物の腐敗や細菌の影響で口臭が強くなる。
- 感染症のリスク: 重度の歯周病は全身に影響を及ぼし、心臓や腎臓に対するリスクも。
歯石取りが必要なサイン
愛犬に歯石取りが必要なタイミングを見極めるためには、以下のサインに注意を払いましょう。
- 口臭が強くなってきた: 普段と比べて明らかに匂いが強い場合。
- 歯や歯茎に異常が見られる: 歯茎の赤みや腫れ、出血が見られるとき。
- 食欲の変化: 食事を拒否したり、特定の食べ物を避ける様子が見えるとき。
- よだれの量が増えた: よだれが過剰になったり、泡状のよだれが出る場合。
- 歯石が目に見えて確認できる: 白や黄色の固まりが歯に付着している。
見極めのポイント
歯石取りのタイミングを正しく見極めるためには定期的な観察が重要です。以下のポイントを参考にし、日常的に愛犬の口内をチェックしてください。
- 年齢に応じたケア: 小型犬や短頭種は、特に歯石が付きやすいため、早い段階からのケアが推奨されます。特に子犬期から習慣化することが理想です。
- 定期検診の利用: 獣医による定期的な口腔検査を受けることで、専門的な視点からのアドバイスが得られます。歯石が溜まっていないか、またはその進行具合を確認する良い機会です。
早期発見の重要性
愛犬にとって、歯石を見逃すことは健康を損ねる大きなリスクを孕んでいます。特に目に見えない部分に影響が出る前に、こまめなチェックと適切な対応を行うことがカギとなります。定期的に専門家の診断を受けることで、より健康的で快適な生活を送らせてあげましょう。
3. 動物病院での歯石取りの流れと検査内容を解説

犬の歯石取りは、愛犬の口腔健康を維持するために重要な処置です。特に、放置するとさまざまな健康問題が生じるため、適切なタイミングでの受診が求められます。以下に、動物病院での歯石取りの流れと検査内容について詳しく解説します。
1. 問診
最初のステップは、問診です。獣医師は愛犬の口腔状態や、以前の病歴、生活習慣を確認します。ここでは以下の点がチェックされます:
- 口臭の程度
- よだれの量
- 歯ぐきの出血の有無
- 飲食に対する反応
飼い主は、愛犬の普段の食事内容や口腔ケアの習慣についても説明する必要があります。
2. 視診
次に行われるのが、視診です。獣医師は目視で犬の口腔内を観察し、以下の点を確認します:
- 歯の並びや噛み合わせの異常
- 歯ぐきの腫れや赤み
- 歯肉の退縮や潰瘍の有無
視診で悪化が見られた場合、さらなる検査が必要となります。
3. 歯科検査
ここで行うのが、歯科検査です。専門の器具を使い、詳細な評価が行われます。具体的には、以下の検査が含まれます:
- プローブによる歯周ポケットの測定
- 歯垢・歯石の量や炎症レベルの評価
必要に応じて、歯科用のライトや染色液を使った検査も行われます。これにより、目には見えない細菌の状態や歯周病の進行具合が確認できます。
4. レントゲン検査
多くの動物病院では、必要に応じてレントゲン検査も行われます。この検査により、歯肉の下に隠れている感染や歯の状態を確認することができ、外見からは分からない『歯の根元の腐敗』を発見し、痛みを取り除くためにレントゲン検査は非常に重要です。ただし、犬の場合、全身麻酔が必要になることが一般的です。
5. 歯石除去の実施
すべての検査が終わったら、歯石除去の実施に移ります。一連の処置には以下の流れがあります:
- 口内洗浄で最初の準備を行います。
- スケーリング・オーバーや専用の歯石取り鉗子で大きな歯石を砕きます。
- 超音波スケラーを使用して、細かい歯垢や歯石を除去します。
- ハンドスケラーで細かい部分を磨き上げます。
- キュレットを使い、歯肉ポケット内の歯垢・歯石を綺麗にします。
- ポリッシングブラシで仕上げの研磨を行い、表面を滑らかにします。
これらのプロセスを経て、愛犬の口腔内は健康的な状態に戻ります。各工程は、愛犬の状態や年齢に応じて調整されることがあります。動物病院での適切な検査と治療により、愛犬の口の健康を長期間保つことが可能です。
4. 歯石除去のメリット・デメリット

犬の歯石除去を行う際には、全身麻酔下で獣医師が行うことが、日本獣医師会や日本小動物歯科研究会などの専門機関によって強く推奨されています。
メリット
完全な歯石除去が可能
麻酔を用いることで、犬が動かずに歯石をしっかりと取り除くことができます。特に、歯周ポケットや歯の裏側に隠れている歯石もしっかりと除去できるため、将来的な歯周病のリスクを大きく軽減できます。痛みとストレスの軽減
麻酔下での施術は、犬が痛みや恐怖を感じることを減少させます。この結果、施術後に口を触ることへの抵抗が少なくなるため、日常的なオーラルケアが一層容易になります。良好な口腔衛生の維持
スケーリング後にはポリッシングが行われ、歯の表面が滑らかになります。これにより、再び歯石が付きにくくなり、犬の口腔環境が衛生的に保たれます。
デメリット
麻酔のリスク
全身麻酔には一定のリスクが伴います。特に、高齢犬や病歴がある犬にとっては、副作用が気になる場合がありますが、最新の医療技術により、健康な犬が麻酔で命を落とすリスクはかなり低くなっています。治療費用が高くなる
麻酔を使用することにより、治療費は高くなる傾向があります。手術前の検査や麻酔にかかる費用も含まれるため、予算計画が必要です。術後の注意が必要
麻酔から復帰した犬は一時的に不安定になることがあります。術後のケアに気を配り、しっかり見守ることが飼い主の責任です。
5. 歯石取り後に飼い主が気をつけるべきポイント

愛犬が歯石取りの施術を受けた後は、そのケアが非常に重要です。歯石を除去した直後の口腔内は敏感で、飼い主は特に注意を払う必要があります。ここでは、施術後に気をつけるべきポイントを詳しく説明します。
施術後の食事管理
- 硬い物を避ける: 歯石取り直後は歯がしみたり出血したりすることがあるため、最初の1~2日は硬い食べ物は控えましょう。柔らかい食事やお湯でふやかしたドッグフードを与えることが理想的です。
- 食事の回数を調整: 消化に負担をかけないために、通常の食事を少量ずつ数回に分けて与えると良いでしょう。
日常のケア
- 自宅での歯磨き: 歯石取り後は、再び歯石が付着するのを防ぐために、毎日の歯磨きが重要です。少なくとも2日に1回は行うことを目指しましょう。歯磨きに慣れていない場合は、徐々に慣らしていくことが大切です。
- デンタルガムやおやつの選択: 犬用のデンタルガムやおやつを取り入れると、歯垢の除去に役立ちます。ただし、硬すぎる物は歯を傷めるリスクがあるため、柔らかいものを選ぶよう心がけましょう。
口腔内の状態確認
- 異常の早期発見: 施術後の1週間程度は、愛犬の口内を定期的に観察し、口臭や歯茎の腫れ、出血などの症状がないか確認しましょう。何か気になることがあれば、すぐに動物病院に相談することが大切です。
- 自己判断を避ける: 日常的に愛犬の歯や口腔内の状態をチェックし、異常が見られた場合には動物病院での診察を怠らないようにしましょう。
定期的なケア
- 定期検診: 歯石取りは一度行っただけでは持続的な効果はありません。獣医師と相談しながら、年に1回または2回の定期検診を行うことをお勧めします。その際、適切な歯石取りのペースも確認しましょう。
歯石取り後は、一般的な口腔ケアに加え、特に愛犬の体調を注意深く観察し、必要に応じて適切な対応をすることが重要です。愛犬の健康維持につながるので、日々のケアを怠らないようにしましょう。
まとめ
歯石取りは愛犬の健康を守るうえで重要な処置です。定期的な検診と早期発見、そして適切なタイミングでの歯石除去によって、歯周病やその他の深刻な健康問題を予防することができます。また、処置後のケアも欠かせません。飼い主が日々の歯磨きやデンタルケアを続け、定期的な検診を受けることで、愛犬の清潔な口腔内環境を長期的に維持することができるのです。愛犬の健康を守るために、歯石取りと適切なオーラルケアを心がけましょう。

